暴飲暴食は、身体的にも精神的にも悪影響を与える場合があります。たとえば、暴飲暴食が続くと肥満になる可能性があり、肥満は心血管疾患、高血圧、糖尿病、関節痛などの健康問題を引き起こします。また、食べ過ぎると消化器系に負担がかかり、胃腸のトラブルや胃酸逆流、胃の膨満感、下痢、便秘などが生じる可能性もあります。
暴飲暴食はカロリーは過剰に摂取される一方、必要な栄養素が不足することがあり、特に、タンパク質、ビタミン、ミネラルが不足して栄養不良に陥ることもあります。
その他にも、暴飲暴食は心理的な問題を悪化させ、うつ病、不安、自尊心の低下などが生じたり、食品アレルギーの発生リスクも高くなる傾向があります。
ジャンクフードとは?食べたくなる理由、脳や体に与える影響
暴飲暴食の原因は?
暴飲暴食は、過度の食欲や食べ過ぎによって生じる症状であり、その原因は様々な要因によって引き起こされます。たとえば、心理的ストレスによるもの、過度なダイエットによるもの、アルコールや薬物の影響、睡眠不足などによって食欲が刺激され、暴飲暴食に繋がる場合があります。
ストレスマネジメントとは?やり方や効果、メリットや対処法
ストレスによる原因
ストレスは暴飲暴食の大きな要因であり、食べ物を通じて一時的にでもストレスを軽減しようとする傾向があります。
自己評価の低さや自尊心の欠如
自己否定的な感情は、食べ物を介した自分を慰める形として、暴飲暴食を引き起こす可能性があります。
抑うつや不安による原因
抑うつや不安などの心理的問題は、食事に対する自己制御を難しくする可能性があります。
遺伝による原因
遺伝的要素が、食事の嗜好や食行動に影響を及ぼすことが科学的に示されています。
ホルモンバランスの乱れ
食欲や満腹感を制御するホルモンのバランスが崩れると、過食の傾向が強まる可能性があります。
ダイエットのリバウンドによる原因
理想の体形への追求が、暴飲暴食を引き起こす可能性もあります。特に一時的なダイエットとその後のリバウンドは、暴飲暴食のサイクルを引き起こすことがあります。
人工甘味料や旨味調味料などの添加物
高カロリーで高脂肪、高糖質の食品は満腹感を満たすまでに時間がかかるため、食べ過ぎを引き起こす可能性があり、人工甘味料や旨味調味料などの添加物が、食欲を刺激して食べ過ぎに繋がることもあります。
過食症とは?
過食症とは、反復的に大量の食べ物を摂取し、自己制御が効かなくなる状態を指します。過食症は食べ物に対する強い渇望や欲求を感じ、ストレスや不安、うつ病、自己イメージの低下など、精神的な問題が関連していることが多い病気です。
自分をコントロールできずに食べ過ぎてしまう
短時間に大量の食べ物を摂取したり、食事をするたびに食べ物の量が増加していたり、自分で自分をコントロールできずに食べ過ぎてしまうことがあります。
食べ過ぎた後に自己嫌悪や罪悪感を感じる
食べ過ぎた後に自己嫌悪や罪悪感を感じることも多く、過食症は自己イメージの低下、うつ病、不安、社会的孤立などの問題を引き起こすこともあります。
過食症は、健康に深刻な影響を与える可能性があります。過食症の治療にはカウンセリング、心理療法、食事の変更、薬物療法などがあり、適切な治療を受けることで、過食症を克服し、健康的なライフスタイルを維持することができます。
過食性障害とは?
過食性障害とは、一度に大量の食べ物を摂取する過食が習慣化してしまう、摂食障害の一種です。過食性障害は摂取する量が過剰であることと、自己制御が難しいことが特徴的です。
過食性障害の症状
・食べ過ぎていることについて罪悪感を感じる
・過食の間隔が短く、日常的に起こっている
・一度の食事で大量の食べ物を摂取する
・食べることが自己制御できない
・食べ物に異常に執着する
肥満や高血圧、糖尿病や心臓病などのリスク
過食性障害は、肥満、高血圧、糖尿病、心臓病などの健康上の問題を引き起こす可能性があります。また、過食性障害はストレスや不安感などの精神的な問題から引き起こされる場合がありますので、適切な治療を行うことが重要です。
摂食障害になりやすい性格は?
摂食障害は完ぺき主義の人に多い傾向があります。また、内向的な性格の人は孤独感を感じやすい傾向があり、孤独感を感じると食べ物を過剰に摂取するようになります。
完璧主義の人
自分に対して高い基準を設定し、完璧主義の傾向がある人は摂食障害になりやすいとされています。自分に対して厳しい反面、他人には優しく、思いやりがあるという特徴があります。
強迫的性格な人
強迫的な傾向がある人は、自分で制御できないと感じると食べ物を制御することで、少しでも自分をコントロールしようとすることがあります。また、何かを食べることで不安やストレスを軽減することができると感じる場合もあります。
内向的な性格の人
内向的な性格の人は、社交性が低く、孤独感を感じやすい傾向があります。孤独感を感じると、食べ物が唯一の安らぎや癒しとなる場合があります。
自分一人で抱え込んでしまう人
自分の気持ちや不安、ストレスを他人に伝えることが苦手で、自分だけで抱え込んでしまう人は摂食障害になりやすいとされています。自分の気持ちを吐き出すことができず、食べ物を利用してストレスを解消しようとするためです。
飲んだ後のラーメンが美味い!お酒を飲むと食べたくなるのはなぜ?
お酒を飲むと食欲が増すのは、脳内の神経物質であるドーパミンの分泌が増えるためです。ドーパミンは食欲を刺激する神経伝達物質の一つであり、食欲を増進させます。
肥満症とは?基準やガイドライン、症状や原因、予防法や治療方法
アルコール摂取による空腹感
アルコール自体がカロリーを含んでいるため、血糖値を急激に上げて、その後に下げることで、空腹感が生じます。そのため、お酒を飲むと食欲が増し、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。
判断力の低下による食べ過ぎ
お酒を飲むと判断力が低下し、自制心が弱くなることも原因の一つです。そのため、食べ物を我慢することができなくなり、普段よりもより多く食べてしまう結果に繋がります。
ですが、適量のお酒を飲むことで食欲が増すこと自体は問題ありません。お酒を飲む前に食事を摂ることで、食欲を抑えることができます。
ドーパミンとは?
ドーパミンは、中枢神経系に存在する神経伝達物質の一種で、脳内で幅広い役割を担っています。具体的には報酬系や動機づけ、学習や記憶、運動制御などに関与しています。
快楽や満足感が得られる
報酬系では、ドーパミンは快楽や満足感を感じさせる役割を持ち、その分泌量が増えると快楽や報酬を求める行動が増えます。また、動機づけにも関わり、ドーパミンの分泌が減少すると、やる気や意欲が低下します。
集中力や記憶力の向上
学習や記憶にも関与しており、情報を覚えたり、新しいことを覚えるためにも重要な役割を果たしています。運動制御にも関与しており、ドーパミン不足がパーキンソン病などの運動障害を引き起こすことが知られています。
ドーパミンは人間の行動や感情に大きく関わっており、脳内において非常に重要な役割を果たしています。
夜のドカ食い・夜の暴飲暴食を防ぐには?
夜の時間帯にドカ食いをしてしまったという経験は誰しも1度や2度は経験があるのではないでしょうか。
体に悪い、太ってしまうと思いながら、ついつい夜に暴飲暴食をしてしまうことがあります。特にお酒を飲んだ後の締めのラーメンや締めの牛丼は格別で、あまりの美味しさにおかわりをしてしまう人もいます。
ただ、夜の暴飲暴食はあまりにも危険で、睡眠の質の低下や消化器官の不調、イライラしやすくなったり自律神経の乱れに繋がる場合もあります。では、どうすれば夜のドカ食いを防ぐことができるのでしょうか。
食事の量を調整する
夜に食べ過ぎないようにするためには食事の量を調整することが重要です。夜の食事は消化が遅くなるため、あまり多く食べると体に負担がかかります。夜の食事は軽めにして、食事の量を減らすことをおすすめします。
食事の時間を決める
食事の時間を決めて、規則正しい生活リズムを作ることも重要です。夜の食事は、できるだけ早い時間に済ませるようにすると良いでしょう。
ストレスを減らす
ストレスは暴飲暴食の原因になることがあります。ストレスを減らすためには趣味やスポーツなど、リラックスできる時間を作ることが大切です。また、ストレスを感じた時は深呼吸や瞑想などでリラックスすることもおすすめです。
アルコールを控える
アルコールはカロリーが高いため、暴飲暴食の原因になることがあります。アルコールを飲む場合は控えめにするか、なるべく避けるようにすると良いでしょう。
お酒を飲むと頭が痛くなる理由は?すぐ眠くなる・痒くなる理由
健康的な食事を心がける
日々健康的な食事を心がけることも大切です。野菜や果物、タンパク質など、栄養バランスの良い食事を摂ることで、暴飲暴食を防ぐことができます。
ドカ食い・食べ過ぎを治すには?暴飲暴食の対処法
暴飲暴食を治すためには食事の時間を規則正しくすることが重要です。不規則な食生活や長時間の空腹状態は暴飲暴食を誘発する可能性があります。3食の食事を規則正しく摂ることが大切です。
バランスの良い食事を摂る
栄養バランスの良い食事を心がけることも非常に重要です。バランスの良い食事を摂取することで、栄養バランスが整い、健康な体を維持することができます。
食べる量をコントロールする
食べ物の量を自分でコントロールすることで、暴飲暴食を防ぐこともできます。過剰な食事を避けるために小皿を使って食べるなどの工夫をすると良いでしょう。
ストレスを軽減する
ストレスを軽減することも暴飲暴食を治すことに繋がります。ストレスが暴飲暴食を誘発する原因の1つとなりますので、ストレスの解消方法として運動やヨガ、瞑想などを取り入れることがおすすめです。
心理療法や栄養療法、薬物療法の活用
その他、必要に応じて専門家の助けを借りることも大切です。暴飲暴食が習慣化してしまった場合は心理療法や栄養療法、薬物療法などの適切な治療法を受けることで、暴飲暴食を克服することができます。